涼子は八年前に夫を事故で亡くして以来、一人息子の修二と二人で暮らしている。
涼子は懸命に働き修二を育て上げ、修二は大学を卒業し就職することとなった。
勤務先が遠方になることから修二は家を出ることになった。
しかし別れの日が近付くにつれ、涼子の中に得体の知れない感情が募っていく。
それはかつて一度だけ犯した過ちの記憶。
四年前のある日、修二の大学合格のお祝いに涼子は何かほしい物はないかと尋ねた。
すると修二は涼子との体の関係を求めたのだ。
悪ふざけだと思ったが、修二の瞳の真剣さに心動かされた涼子は体を許してしまう。
「一度だけよ…約束できる?」
と告げて…。
それ以降二人が体を重ねることはなかったが、
別れの日が近づくにつれ涼子の中であの日の記憶が頻繁にフラッシュバックされるようになった。
一度だけ開けてしまった禁断の扉、その記憶が涼子の中で引っ掛かっていたのだ。
そんなある日、修二が涼子を母子の最後の思い出にと温泉旅行に誘い、涼子は快く承諾した。
何かが始まってしまう予感を心の片隅で感じながら…。
BKD-112
母子交尾 ~尾瀬口路~
1月9日発売です。
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