この夏に夫を事故で亡くしたばかりの未亡人・ひとみ。
彼女は今、夫の連れ子だった正一と二人暮らしを送っている。
正一は父が亡くなった後、決まっていた就職を蹴った。
そんな正一を心配したひとみは、今も血の繋がってはいない正一の世話を焼き続けている。
……なぜならひとみも正一もお互いを異性として意識しているからだ。
かつてひとみが母として家に来た頃、正一は美しいひとみを女として強烈に意識していた。
思春期の少年だったが故に仕方がない事だったのだろう。
ひとみはそれを薄々とは感じていたが、もちろん口には出さなかった。
しかしある日、ひとみは正一が自分のパンティーを持ち出しオナニーしているところを目撃してしまう。
そしてひとみはその行為を咎めるでもなく、口で慰めてあげた。
それ以来、行った淫らな行為は無かった事のように振る舞い、普通の仲のいい親子として二人は平凡に暮らしている。
そんなある日、ひとみが家に篭もりがちな正一を誘い、温泉旅行に出掛けることになった。
しかし口には出さないがお互いを異性として意識している二人。
ふたりっきりの非日常の空間で想いを抑えることなどできはしない。
この奇妙な親子の運命はどこに向かうのだろうか?
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