愛と幸彦は母子二人で暮らしていた。
父の幸次郎が女を作り蒸発したからだ。
それ以来愛は幸彦に辛い思いをさせたくないと懸命に働き、女手一つで幸彦を育て上げた。
そんな愛の姿を見つめ続けていた幸彦は、いつしか愛を一人の女性として意識するようになっていた。
一方愛は、幸彦の就職が決まった今、責務から解放されホッとすると同時に虚しさを感じていた。
「いずれ幸彦は私の元をはなれてしまう…」と。
そんなある日、父の幸次郎から手紙が届く。
「一度だけでいいから幸彦に会いたい」と。
愛は悩んだが幸彦のために、そして何より自分自身の心のケジメをつけるために幸次郎と会う事を決心した。
幸彦もまたある想いを胸に父に会う事を決めた。
こうして二人はそれぞれの想いを抱え、かつて暮らしていた会津荒海へむかうのだったが…。
BKD-118
母子交尾 ~会津荒海路~
5月8日発売です。
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